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よくある質問

皆さんからお寄せいただく質問集です。
ご不明な点は遠慮なくお問い合わせください。

慶大小児科の特徴

男女比はどれくらいですか?
年度によって多少変わりますが、男女比はおおよそ1:1です(図:男女へのリンク)
慶大出身ではありません。待遇やキャリアパスに影響がありますか?
待遇やキャリアパスの点で出身大学は全く関係ありません。地域や公立私立などの点で様々なバックグラウンドの先生が入局してくれています
(図:医局員出身大学へのリンク)。
どんな専門班があるのですか?
慶大小児科の特長の一つは、専門領域の種類の圧倒的な多さにあります。大学病院には合計13の領域を専門とする医師が在籍しており、どのような小児疾患にも確実に対応できる体制を整えています。また、東京都23区内でわずか4か所しかないPICUを稼働しており、重症小児疾患や高難度手術の術後症例の全身管理のスペシャリストがいます。各専門班同士の風通しがよく、複雑な病態の患者さんに対しては、専門領域の垣根を超えて深い議論を交わしながら、治療方針を決めています。(専門班メッセージへのリンク)

慶大小児科の後期研修

大学病院での研修と、連携施設での研修の違いは何ですか?
大学病院では、専門性が高く、病態が複雑な疾患の入院診療を診る機会が多くなります。一方、連携施設ではより一般的な小児疾患の外来、入院診療に多く携わります。さまざまなCommon disease、Rare diseaseを3年間の間に診ることで、真のGeneral pediatricianに必要とされる幅広い知識、経験を確実に得ることができます。
大学以外の研修施設(連携施設)はどれくらいありますか?
東京都、神奈川県を中心に、18の連携施設で後期研修をすることができます。どの施設もそれぞれの地域の医療を担う中核病院であり、豊富な症例をもとに充実した研修を行うことができます。研修開始前に勤務施設の希望をお聞きして、研修経験のバランスを前提とし、希望にできるだけ沿う形で3年間の勤務予定を決定します。後期研修終了後に勤務できる施設として27の関連病院があり、さらにそれ以外の国内外留学も積極的に行っています。(図:関連病院マップへのリンク)
慶大小児科で学ぶメリットは何ですか?
一番の利点は、たくさんの人とつながりができることです。大学病院に常勤するメンバーだけで約60人、連携施設を含めると約350人の小児科医が仲間になります!全国最大規模の小児科医のネットワークです。その中で先輩や後輩が互いに教え合うコミュニティが形成されており、強い絆を日々感じています。症例や研究、あるいはプライベートに関することまで、何でも相談できることは、私たち慶大小児科の大きなメリットです。
慶大小児科で学ぶデメリットはありますか?
特段のデメリットはありませんが、あえていうと3年間の後期研修のうちに通常2~3回の異動があることでしょうか。しかし、複数の施設で勤務することは、それだけ多くの指導医や仲間に出会えるということでもあります。単一施設で3年間過ごす場合と比べて、症例の多様性だけでなく考え方についてもより多くを学ぶことができます。
専門医試験受験に論文が必要と知って心配しています。指導してもらえるのでしょうか?
私たち慶大小児科は論文指導力にも定評があります。各分野の指導医がテーマを見つける段階から懇切かつ丁寧に指導しています。そして、論文執筆だけでなく、論文執筆を通じて疾患・病態の理解が深まるような教え方を目指しています。これまでの業績は別ページをご覧ください(リンク)
小児科は当直の回数が多いと聞いています。実際はどうなのでしょうか?
小児科医の間でも幅がありますが、平均すると月4~5回くらい夜勤(当直、オンコール)を行っています。夜や休日にも需要があるのは真に必要な医療であることの証とも言えます。また、具体的数値は書けませんが、夜勤収入の単価が他科よりも非常に高く「大学院で研究に集中+夜勤で収入確保」などキャリアパスに柔軟性を持たせる原動力ともなっています。

後期研修終了後のキャリア

小児科のサブスペシャリティ(専門班)はどのように決まるのでしょうか?
多くの入局者は後期研修終了後、小児科4年目で自身のサブスペシャリティ(専門班)を決めています。サブスペシャリティ選択にあたっては、人数制限や試験などはなく、本人の希望を第一優先に決定しています。
研究を中心にスキルアップしたいです!どのようなキャリアプランがありますか?
後期研修終了後に大学院へ進学し研究するコース、あるいは後期研修の段階で研究も同時に進めて学位取得を目指す「臨床研究医コース」もあります。実は、全国全科で臨床研究医コース在籍者が最も多いのが慶大小児科です。
臨床を中心にスキルアップしたいです!どのようなキャリアプランがありますか?
慶大小児科の連携施設(市中病院)はどこも症例数が豊富で、General pediatricianとして診療すべき疾患の大半を後期研修3年間で経験できます。後期研修修了後は希望に応じて市中病院、大学病院、その他の専門施設(国立成育医療研究センターや東京都立小児総合医療センターなど)で勤務を続け、臨床のスキルをさらに磨いていくことができます。
将来、海外留学をしてみたいです!
海外に挑戦して日本では学びにくい領域を勉強したい!慶大小児科はそのようなチャレンジャー精神を持った小児科医たちを歓迎してきました。臨床や基礎研究を学ぶため、たくさんの先輩が留学して帰国していますし、留学先で就職して臨床や研究を続けている先ももいます。その先輩のもとへ留学することも可能です(図:留学先へのリンク)
将来、国内留学をしてみたいです!
国内留学も多数の実績があります。大学病院、小児病院、研究機関などを中心に、多くの仲間が国内の様々な施設で研鑽を深めています
(図:留学先へのリンク)
開業を目指しているのですが、そのための経験は積めますか?
慶大小児科で学んだ先輩の中にも、開業されている先生がたくさんいらっしゃいます!後期研修の3年間で、一般小児外来診療、乳幼児健診、予防接種などの経験をたくさん積むことがで、General pediatricianの基礎ができます。また、開業を目指す方ほど、少子化での小児科クリニック飽和時代を見据えた付加価値(アレルギーの専門診療ができる、小児神経の診療経験を活かした訪問診療ができる、など)の獲得が重要であり、その点でも慶大小児科は効率の良い学習プラットフォームであると自負しています。

後期研修病院の決め方

市中病院、小児病院、大学病院・・・どこで小児科後期研修をするのがよいのでしょうか?
市中病院、小児病院、大学病院、いずれの研修にも、それぞれの特徴があります。市中病院での研修のメリットはCommon diseasesの臨床経験を多く積むことができる点です。一方、小児病院、大学病院では先天性心疾患や白血病などRare diseasesではあるものの重要な小児疾患の診療にチームの一員として参加する経験が得られます。また、診療経験の多様性に目を向けると、市中病院や小児病院の場合、基本的には単一施設で研修を行うため、安定した診療経験が得られますが、経験する疾患や受ける指導の多様性がおのずと狭くなります。一方、慶大を含めた多くの大学病院は、大学病院と複数の連携施設(市中病院)で研修を行うプログラムを採用しています。その狙いは、タイプの異なる複数の施設での診療での経験を通じて、多様性に富んだ診療経験を得ることです。さまざまな医師や患者さんとの出会いがあったり、病院によって任せてもらえる診療や手技が異なる場合もあります。どの専攻医プログラムであっても「全ての人にとってベスト」ということはありません。自分が将来的にどのような小児科医になりたいのか?その上で、基礎となる最初の3年間でどのような経験を得たいのか? 見学で現場の実際の様子を自分の目で見て感じ、考えることがとても大事だと思います。ぜひ慶大小児科にも見学に来てみてください!
医局に入るメリットはなんですか?
たくさんの医局員(慶大小児科であれば、大学、連携施設にいる約350人の小児科医)が一気に仲間になること、そして一人ひとりの多様なキャリアプランを医局が一緒に考えてくれることが、一番大きなメリットの1つだと思います。
実地的な面でいうと、高次医療機関や職場環境の良い市中病院(勤務者数が多い、給与が良い、など)の多くは大学医局との人事面の連携があります。一般的には、医局に所属するほうが、しないよりもキャリアパスの選択肢が広がるはずです。

ライフワークバランス

子どもが産まれる予定があります。育児をしながら研修を続けることは可能ですか?
ご心配ありません。慶大小児科のプログラム卒業生には、研修中に出産・育児を経験した先輩が数多くいます。慶大小児科は人員が多く、ライフイベントの際に助けあう能力が高いのも特長のひとつです。(専門医3 三浦優花先生へのリンク)
子育て支援の具体的な方策を教えてください。
私たち慶大小児科の仲間の中にも、家事・育児・介護などと両立しながら、小児医療を続けてくれている先生がいます。多様な働き方を支援するひとつのポイントは病院の非常勤医師枠の確保です。常勤医師のみ受け入れ可能な医療機関と、非常勤医師(外来のみなど)も受け入れ可能な医療機関があります。慶大小児科では非常勤医師を受け入れ可能な関連病院があり、多様な働き方の支援に活用しています。また、育児と両立する形でサブスペシャリティ研修をしたい、という方向けに育児支援の制度があり(男女とも利用可能です)、大学での非常勤勤務が可能です。私たち小児科は、慶應義塾大学病院全体でみてもこの制度の活用実績の多い診療科です。女性支援から始まった支援の視点は、今やすべての医局員がライフワークバランスを保ち、楽しく仕事ができるように、広がりを見せています。
その他、大学での週1回の全体勉強会のすべての内容はオンデマンド配信される他、専門班のミーティングもオンラインで行っているものが多く、休業中、時短勤務、非常勤勤務などの方でも、最新の小児医療知識にアクセスできる環境を整えています(慶應小児科HP E-lerningへのリンク)。

その他

初期研修のうちに小児科をたくさん回っておいたほうがいいですか?
初期研修中に小児科診療の経験を増やすことは必須ではありません。初期研修の内容に関わらず、後期研修の3年間で豊富な症例を診ることで、小児の診療に必要かつ十分な知識と技量を自分のものとすることができます。小児科に入ると一生診ることのない成人患者さんを真剣に診療することで、小児科医としての引き出しが増やせるかもしれません。
”子ども好き”でないと小児科医を続けていくのは難しいですか?
逆に”子ども好き”が小児医療を行うことが厳しいという意見も聞いたことがあります。
慶大小児科に限らず、小児科医の中でも”子ども好き”な方もいれば”それほどでもない”方もいます。小児科医となった人のほとんどは、子どもが持つ「伸びやかさ」や「生命力」に好ましいイメージを持つと思います。小児医療を担う上では「子ども好きか・そうでないか」よりも「子どもと家族の人生を守ることを重要なミッションと考えるかどうか」がより本質的ではないかと思います。ちなみに私(鳴海)は、小児科医になるまで「子どもはどっちかというと苦手」でした。”子ども好き”な小児科医が患者さんに感情移入するあまり、メンタル面で落ち込むことはありえます。感情面のコントロールは経験年数を重ねることで改善していく場合がほとんどだと思います。
少子化が進んでいます。将来的に小児科医は大丈夫なのでしょうか?
現在の人口減少は小児で先行していますが、いずれ全年齢層が人口減少となり、全診療科で小規模病院ほど維持困難となります。慶大小児科は規模が大きく経営体力が強い多数の関連病院と連携しており、人口減少時代に強い小児科と考えています。社会から子どもがいなくなることは絶対にありません。私たちとしても「量で勝負する小児医療」から「質にこだわる小児医療」への転換を目指しています。
都道府県の地域枠で医学部に入学し、奨学金を受給しました。そのため、卒業後9年間は指定された医療機関での勤務が必要です。慶大小児科の一員となることは難しいでしょうか?
地域枠を利用された先生でも、無理なく慶大小児科の一員となることができます。つまり、地域枠で設定された医療への従事と、慶大小児科専攻医プログラムでの修練および専門医取得後のサブスペシャリティ研修を同時進行することが可能です。
東京都地域枠で従事が求められている指定機関のうち3施設(慶應義塾大学病院、東京都立大塚病院、日野市立病院)は慶大小児科の連携施設です。これらの病院で研修することで、地域枠としての医療に従事できます。また埼玉県や、神奈川県・栃木県・静岡県についても、地域枠医療に対応できます。例えば、小児科医としてはじめの3年間を慶大小児科専攻医プログラム(主に指定地域の連携施設群をローテーション)、あるいは指定地域の市中病院の専攻医プログラムで修練します。つづく数年間は慶大小児科教室構成員として、指定地域の関連病院(市中病院や小児病院を含む)で勤務することがですます。指定地域での医療従事が求められている先生でも、慶大小児科の幅広い連携施設ネットワークを活用することで、多くの教室構成員と比べても遜色のないキャリアパスの構築ができます。ぜひ一度、具体的なキャリアパスの希望についてご相談下さい。

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