教室員からの
メッセージ
若手集合

専門班スタッフ

氏名
山田 茉未子
出身大学
慶應義塾大学
初期臨床研修施設
慶應義塾大学病院小児科コース
専門班
遺伝
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
臨床遺伝学センターでは、外来・入院問わず、遺伝学的な背景が疑われる新生児から成人まで、小児に限定せずに、慶應義塾大学病院の各診療科と横断的に連携した診療を行っています。
特に小児の患者さんにおいては、各専門班と連携し、適切な診断、治療法の選択、合併症の予測、予後の見通し、家族の健康管理など、適切な医療を提供できるように遺伝学的な側面から支援しています。そのための、研究活動としては常に世界のトップランナーを目指し、新しい疾患の提唱や、遺伝子解析技術を日々ブラッシュアップし、診断率の更なる向上を目指しています。臨床と研究の両輪から、様々な診療科と連携し医療を支えています。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
私の専門とする遺伝学の分野は、潮流の変化が激しく、色々な解析技術の向上が指数関数的に進んでいる分野であると感じます。しかし一見、研究がメインに感じられるような遺伝学の分野であっても、最も必要とされるのは丁寧な身体所見の観察や家族歴、患者さんや家族の思いを正確に把握し、それぞれに応じた適切な情報提供など、小児科医として獲得すべき基礎的なスキルと改めて感じています。
慶應小児科は、多くの専門班がそろっており、指導医の下、小児科医としての基礎を大切にしたうえでの専門性も高めることができる環境です。これから出会っていく患者さんやご家族を通じて、多くのことを一緒に学んでいきましょう。
氏名
新庄 正宜
出身大学
慶應義塾大学
専門班
感染症
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
現在の感染班は、先輩の感染班の諸先生方のご協力のもと、多様な分野で活動しています。
当大学の他、他大学や小児病院、関連施設等において臨床医・感染症医・感染制御医・研究者として活躍しています。また、小児リウマチの専門(大西)や、厚生労働省勤務(加藤)もいます。加えて、学会活動も活発に行っています。
研究内容として、インフルエンザ(多くの関連施設と協力)、移植後生ワクチン(大学)、細菌性髄膜炎(大学)、呼吸器系ウイルス(遺伝子検査会社と共同)、基礎教室での腸内細菌(古市・八木沼)、移植後感染症(山田(全))、寄生虫(吉田)、HIVや血友病(木内)、地域でのワクチンシステムの構築(楢林)が特徴的です。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
小児科は、将来を担う子どもたちを応援できる、働き甲斐のある診療科です!
若手の先生にお願いしたいこと?・・そうですね、社会人として、感謝の心と挨拶を大切にしてほしいです。医師・小児科医として、患者さんや保護者の視点に立って考えてほしいと思います。具体的には、「今自分が患者さんに伝えた言葉や提供した医療について、自分が患者さんや親だったら、どう思っただろうか?」といったことです。そして、忙しいことや多少つらいことも、自分の糧になると思って乗り切ってほしいです。「若いうちにいろいろ経験しておくべき」は決まり文句ですが、本当に大切なことです。
これからの皆さんの小児科でのご活躍、応援しています!
氏名
嶋田 博之
出身大学
慶應義塾大学
専門班
血液・腫瘍
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
私は血液・腫瘍班に所属しており、小児の血液疾患や小児がんの診療を行っています。当班では、最先端の医療技術の導入に努めるとともに、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供することを重視しています。さらに、日本小児がん研究グループの臨床試験にも積極的に参加し、小児がん治療の複雑な特性と専門的な知識が必要な分野で、常に最新の研究に基づいた治療法を追求しています。また、患者さんとその家族に寄り添うことを大切にし、医師、看護師、薬剤師、心理士など多職種が連携して、心身の健康を総合的に支えるチーム医療を展開しています。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
初期臨床研修医の皆様、小児科医としての道には、子どもたちの健やかな成長を支える大きなやりがいがあります。病気の治療だけではなく、子どもたちの発達や家族の幸せを見守ることが、私たち小児科医の使命です。多様な疾患に対応し、幅広い医療スキルを身につけられることも、小児科医の魅力の一つです。特に、小児がん患者の診療では、深い洞察力と強い使命感が求められます。小児科医としてのキャリアは、医学の深い理解はもちろん、人間としての成長も促します。皆様が小児科医の道を選ぶことで、多くの子どもたちの人生に希望をもたらすことを心から願っています。
氏名
玉井 直敬
出身大学
大分大学
初期臨床研修施設
慶応義塾大学病院 小児科医育成コース
専門班
呼吸器
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
私たちは国内では数少ない小児呼吸器専門の診療グループです。子どもの病気のなかで最も多いのが呼吸器系の病気です。治らない咳や肺炎などのcommon diseaseから、小児間質性肺炎といった希少疾患まで幅広く診療しています。呼吸器班では病歴と身体所見を大事に診察しています。検査においては特にX線写真やCTの読影に力を注いでいます。小児領域では実施できる施設が少ない内視鏡検査(喉頭・気管支)が実施可能です。肺機能検査、気管支肺胞洗浄、嚥下造影検査なども行っています。小児科内の様々な班や他科とも協力しながら、子どもの呼吸をマネージメントしています。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
胸部X線写真は「よく行われているけれど、詳しい読み方を習ったことがない」代表的な検査ではないでしょうか。小児科分野では侵襲の大きな検査は行いにくく、胸部X線は今も重要な位置を占めています。自分で撮影した写真を自信をもって読影できるようサポートいたします。「呼吸のことで困っているけど、専門家が見当たらない」そんな呼吸器の疾患についてぜひ一緒に勉強してみませんか?共に働ける日を楽しみにお待ちしています。
氏名
冨田 健太朗
出身大学
熊本大学
初期臨床研修施設
川崎市立川崎病院
専門班
急性期集中治療
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
私たちは、内科系・外科系を問わず多くの重症疾患の子どもたちと日々向き合っています。知識・経験・リーダーシップを武器に、たくさんの専門職と協力しながら、高度でハイリスクな医療(たとえば人工呼吸器管理やECMOなど)を、安全を最優先に実施しています。日ごろからの診療科や職種を越えた横断的な活動は、医学研究にも生かされています。また、医学教育にも力を入れており、個々の疾患についての知識だけでなく、臨床推論を基にした診断プロセスや、医療安全を念頭に置いた思考プロセス、チーム医療の実践などについても学ぶ機会を提供しています。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
小児科は、「小児」という患者さんの年齢層が名前になっている珍しい分野です。まさに子どもの専門家です。小児科医になれば、専門分野を決める前に(決めた後も)、あらゆる病気(ときには病気ですらない場合もあります)を診て、診断し、説明し、治療する経験を積みます。時には子どもだけでなく、親やきょうだいにも目を配り、家族を含めて介入する場合もあります。そこで得た経験や知識は、専門分野を決めた後にも非常に役に立ちます。ジェネラリストでありスペシャリストであることは、活動の幅を広げ、医師にできることをどんどん増やしてくれるのです。そのような医師になりたいと思う方は、是非小児科の門を叩いてみてください。
氏名
武内 俊樹
出身大学
慶應義塾大学
専門班
神経
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
私たちは主に発達に関わる神経系疾患の診療を幅広く行っています。神経系は脳という大変複雑な臓器を主な対象とするため、症状が非常に多岐にわたりますが、それゆえに小児科医にしか対応できないところが多くあります。以前は神経系の病気は根本的に治すことが困難でした。近年、核酸医薬品、遺伝子治療、分子標的薬といった新しい治療が進歩し、病気の発症メカニズムに基づいた画期的な治療が次々と診療で使われるようになっています。新しい治療法によって予後が劇的に改善され、以前は乳幼児期に致死的であった疾患も普通の生活ができるほどになったものもあります。そのような意味で非常にやりがいのある分野であると感じています。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
人では生活習慣の積み重ねから発症する病気も多いですが、小児科では病気の発症メカニズムは比較的単純なものが多くあります。そこに的確にアプローチし、適切な診断と治療を行うことができれば、患者さんのその先の何十年という人生を大きく変えることができます。小児期に発症する病気の数は数千ともいわれていますが、小児科は長足の進歩を遂げた分子遺伝学の恩恵を最も受けている領域の一つだと思います。これまで知られていなかった新しい病気や診断法、治療法が見つかり続けています。ぜひ皆さんとそのような新しい科学がもたらすエキサイトメントを共有し、一緒に勉強したいと思っています。
氏名
飛彈 麻里子
出身大学
慶應義塾大学
専門班
新生児
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
新生児期はヒトの人生の中で最もダイナミックな変化が起こる時期です。羊水に護られた水中生物の「胎児」が、命の危機にさらされる「分娩」を経て、陸上生物である「新生児」になっていくプロセスは、生物の進化の歴史をギュッと圧縮していると言えます。そのプロセスが問題なく進み、赤ちゃんが健やかに過ごせるよう支援するのが新生児医療です。心肺蘇生や集中治療のようにスピード感を持って攻める医療もあれば、赤ちゃんの成長を見まもる医療もあります。赤ちゃんの家族も含めた多職種との連携および多科連携が重要なチーム医療になります。慶應小児科新生児班ではチームの中心となり優れたオーガナイザーともなる医療者を育成しています。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
大きな希望を持って医師になった皆さん、小児医療へようこそ!小児科医は、子どもたちの未来に深く関わり、彼らの健康と幸福に寄与するとてもやりがいのある職業です。子どもたちの成長や発達を、その家族と共に支援することは、医療の中でも喜びと感動のある経験でもあります。慶應小児科は、そのような経験を皆さんと共有しながら、皆さんの成長と活躍を支援していきます。他の職種と同様に、小児科医にも、患者さんと社会の多様なニーズに応える働き方が求められています。小児科医の多様なあり方を皆さんも一緒に考えていきましょう。
氏名
小柳 喬幸
出身大学
慶應義塾大学
初期臨床研修施設
済生会宇都宮病院
専門班
循環器
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
心疾患を有する患者は単に心疾患に留まらず、幾つもの複合疾患を併せ持つ患者も多く、圧倒的な専門性からなる総合力が必要になります。また、近年成人先天性心疾患患者の増加に伴い、成人領域との連携も必要となってきます。慶應義塾大学病院では、周産期小児医療センターとして各分野の専門家が在院しており、垣根の低い総合診療が可能なこと、また、循環器内科及び放射線診断科と密に連携することで、他では出来ない複雑なカテーテルインターベンションも可能となっています。多様化する小児循環器診療のニーズに、1つの施設で全てを完結できることは、患者にとって非常に大きなメリットであると考えます。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
私自身、恥ずかしながら強い意志をもって小児科、循環器を選択してきたわけではありませんでした。ただ、臨床研修医の時に残った小児科研修の「充実感」で、小児科を選択しました。現在は循環器というダイナミックに患者が変動する分野のため、時には壮絶な場面に出会うこともありますが、全てを含めて、かわいい子どもたちと素晴らしい親御さんとの関係の中で、自分自身も成長できているのではないかと思います。改めてこの分野を生業とする選択をして、良かったかなと振り返っております。皆様の今後のご活躍を期待しております。
氏名
井口 智洋
出身大学
長崎大学
初期臨床研修施設
日野市立病院
専門班
腎臓
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
腎臓班では、学校検尿異常から腎炎、ネフローゼ症候群、腎不全まで幅広い小児腎疾患の診療を行っています。当班の特徴として、大学病院の専門外来のみならず、関連施設でも班員が専門性の高い腎疾患診療に取り組んでいる点が挙げられます。近年、若手の腎臓班員が増え、各施設でバイタリティ溢れる診療を行っています。若い先生の成長を惜しみなくサポートする指導体制は、ずっと変わらない当班の伝統です。特に高度な専門診療(透析・腎移植)や大規模な臨床研究は東京都立小児総合医療センターを中心に取り組んでいます。診療、基礎・臨床研究すべてにおいて日本をリードする存在であり続けるために、班員一同、日々切磋琢磨しています。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
医療が高度に細分化される現代の医療において、こどもに関わることは「すべて」診るという点で小児科医は特異な存在だと思います。この「すべて」とは身体の診療にとどまりません。病気のお子さんが抱える心理的・社会的な問題、さらにはそのご家族のことまで、小児科医が関わる範囲はとても広いものです。この守備範囲の広さは、小児科医の大変さでもありますが、一方で大きな魅力でもあります。どんな人でも、小児医療の中に自分にバチッと合う何かを見つけることができるのではないかと思います。こども達はすべての人にとってかけがえのない宝物です。こども達からたくさんのことを教えてもらいながら、共に学んでいきましょう。
氏名
鴇田 夏子
出身大学
昭和大学
専門班
精神保健
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
子どもと家族の心身の健康を全人的・包括的に支援します。具体的には、家族の置かれた社会心理的環境、家族個々の歴史を踏まえた家族機能、親子の愛着関係といった家族の全体像を深く理解し、子どもを育む家族に寄り添い、支援します。対象は、胎児期から成人期に至るまでの子どもと家族です。疾患は、愛着障害・心身症・発達障害・虐待などの小児精神領域全般で、病棟においては専門性の高いチーム医療を行います。また、小児内科・外科領域と連携し、身体疾患を抱える子どもと家族のメンタルケアや、亡くなっていく子どもと家族のグリーフケアを行います。以上のように、小児のメンタルヘルス全域にわたり、質の高いケアを提供します。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
IT化の促進、頻繁に起る自然災害、感染症、戦争などにより、現代社会を生きる私たちの日々の生活は大きく揺るがされています。これからの小児科医は、子どもの心身の発達、家族機能、心理社会的環境といった幅広い視点から子どもと家族を深く理解し、真摯に向き合い、信頼関係を育み、丁寧に寄り添えることがより重要となります。小児精神保健班の研修は、小児精神領域を全人的・包括的・精神分析的に学ぶこと、また、小児科医である先生自身のあるべき姿勢についても深く学ぶことが出来ます。困難な時代に、子どもと家族により深いレベルで関わり、幸せをもたらすることの出来る小児科医をみなさんと一緒に目指していけたらと思います。
氏名
長谷川 奉延
出身大学
弘前大学
専門班
代謝内分泌
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
内分泌代謝班の特徴は個人の希望にあわせ、バランスよく診療・教育・研究に取り組むことです。診療においては国内有数のハイボリュームセンターであり、極めて多くのかつ極めて多彩な小児内分泌代謝疾患の診療が可能です。教育体制は充実しており、大学、東京都立小児総合医療センター、神奈川県立こども医療センター等の日本内分泌学会認定教育施設で3年以上の専門研修を受け、内分泌代謝科専門医(小児科)を取得します。研究も可能です。日本人小児の体格の特徴を明らかにする臨床的研究、先天性内分泌疾患の病態をモデル動物や細胞を用いて解明する基礎的研究、新しい疾患概念の確立と責任遺伝子の同定(MIRAGE症候群、15q26.1関連先天性甲状腺機能低下症)などを行っています。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
当たり前のことですが、未来の日本や世界を担うのは今の子どもたちです。私たち小児科医の仕事は、その子どもたちの健康を守ること、病気の子どもたちを治療することです。もっともやりがいのある医療分野です。慶應義塾大学医学部小児科学教室は、小児科医を志す先生であれば、どのような希望をお持ちであれ対応させていただくことのできる多くのトラックを用意しています。そして、多くの先輩・同輩・後輩がいます。文字通り“切磋琢磨”しながら小児科学を学ぶことができます。小児内分泌代謝学に興味のある方はもちろんですが、“小児科学を学びたい方”であれば誰でも歓迎します。
氏名
明石 真幸
出身大学
慶應義塾大学
専門班
免疫・アレルギー
先生が所属する専門班の特徴を教えてください。
気管支喘息・食物アレルギー・アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患に関する臨床・臨床研究・基礎研究を行っています。25名以上の小児アレルギー班員、10名以上のアレルギー専門医が大学や連携施設に在籍し、日々臨床・教育・研究に従事しています。大学はもちろん、連携施設の5カ所以上が日本アレルギー学会アレルギー専門医教育研修施設(準教育研修施設を含む)です。このため、小児科専門医取得後に充実したアレルギー専門医研修を行う事ができるだけでなく、小児科専門医研修中も深く小児アレルギー診療を行う事ができます。アレルギー班員の半数以上は女性であり、そのうち10名以上は子育てをしながら日常診療・臨床研究を行っています。
これから小児科医になる若手の先生にメッセージをお願いします。
昨今少子化が騒がれていますが、医療の著しい進歩により個々の子どもへの最適な診断・治療の必要性は高まる一方であり、小児科医としての役割が減る事はありません。
アレルギー疾患に目を向けると、患者数は増加の一途を辿っており国民の半数近くが何らかのアレルギー疾患を有しています。一方で、この疾患はまだ未解明な部分が多く、研究を通じて自らがたくさんの新たな知見を見いだせる分野でもあります。
私達は「子どものために」という共通目的の下、若手医師と指導医が切磋琢磨しながら日々の臨床・研究を行っています。
診療した子どもを救い、その後の人生と家族に光を与える事のできる小児科医の喜びを是非一緒に分かち合いましょう。

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