教育・研究について

小児科の医学教育

「子らと遊び、子らに学ぶ -- 人間の成長と発達を見つめて」

慶應義塾大学医学部小児科 高橋 孝雄 2013kaisin2.jpg

 こどもたちと遊びながら彼らの成長・発達してゆくさまを見守ることは、人生の最も大きな喜びの一つであります。このような喜びを日々、直接的に味わうことが出来るのが、小児科医の醍醐味です。質の高い診療と研究を実践しつつ、次世代を担う医師たちに仕事の楽しさを伝えてゆくことが小児科学教室の研修プログ ラムの使命と考えています。

自分で自分の道を切り開いてゆける医師を育てる

education2.jpg 専修医・大学院生を「親がこどもを育てる」ように、長いスパンで大切に育てていきたい、と考えています。最終的な目標は、自分で自分の道を切り開いてゆける医師を育てることです。開拓者としての能力を身につけるためには、まず10年後、20年後にどのような小児科医になっていたいのか、そのためにどのようなトレーニングを受けたいのかをはっきりとイメージして頂きたいと思います。

2013kaisin.jpg 一方、小児科研修スタート時に、すべての小児科医が10年後、20年後のイメージを持っているとは限りません。当プログラムでは、研修者ひとりひとりが自分の将来計画「Career Path」を立てやすくするように、また研修者の希望を最大限にかなえることができるように、研修期間中にさまざまなオプションを提供しています。卒後臨床研修必修化に伴う新研修制度下においても、これまで年15〜20名の小児科研修医・専修医を育成してきた実績を生かして、より柔軟な研修プログラムを提供していきたいと考えています。

education3.jpg 最初の臨床研修で十分な経験を積んでいただき、日本小児科学会専門医資格を取得することは勿論です。その後の専門分野の研修で何を学ぶかについては各自の希望を最大限にとりいれるように配慮しています。当科には小児科領域のすべてのサブ・スペシャリティーの医師が揃っており、幅広い選択肢が用意されています。

他施設での専門分野研修と海外留学

 医学部信濃町キャンパス(慶應義塾大学病院・リサーチパーク)での研修に加えて、他施設での専門分野の研修を柔軟に支援しています。特に、わが国の小児医療の中心的な存在である国立成育医療研究センターや東京都立小児総合医療センター等では、私たちのプログラムの出身者が後輩を熱心に指導しています。2013kaisin3.jpg

 本小児科学教室の方針として、早い段階での海外留学を推進しています。研究に主眼をおいた留学を希望する医師も、海外臨床研修を希望する医師もサポートしています。
 提携機関はハーバード大学・ボストン小児病院、マサチューセッツ工科大学、カリフォルニア大学、テキサス大学(米国)、フランス国立保健研究所(INSERM)、カロリンスカ研究所(スウェーデン)など多岐にわたっています。もちろん、他の留学先が最適と考えられる場合には最大限のサポートをします。国内外で幅広く勉強が出来るのは、約90年の歴史を持ち、幅広い先輩のネットワークを有する当プログラムならではの特徴といえましょう。